公衆衛生環境は近年は改善されてきてはいるものの、まだまだ生活用水を道端に流したり、生ごみを無造作に捨てたり、ゴミの区分別もない国が多い実状です。
ゴミ処理車が町を巡回して道端のゴミ箱やゴミ袋を片付けますが、そのときは悪臭が通りに漂うほどです。旅行者にとっては、東南アジアという負の部分を垣間見ることもあるでしょう。
近年では新型コロナウイルスが記憶に新しいですが、風土や国柄的な要因で慢性的に流行している感染症もあります。
破傷風、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、日本脳炎、腸チフス、麻疹などが代表に上げられます。
また、近年では鳥インフルエンザの感染が確認されており、野鳥を含めた動物に安易に近づかないよう注意を呼び掛けています。
新型コロナウイルス蔓延以降は激減。
2022年から徐々に回復傾向であり、インバウンドの期待を強く持つ国であれば感染対策にも力を入れなければなりません。
東南アジアといえば屋台での食事というイメージがあり、現地料理を安く食べられることを楽しみにしている観光客も多くいます。
しかし、衛生法に従っていない店が大半で、高温多湿の気候もあり病原体や食中毒菌の繁殖しやすい環境が実態です。
屋台などで使用された食器は洗剤の入ったタライで洗われますが、水は使い回しのため、衛生的問題があります。
2016年にはベトナムで神奈川県の私立高生34人が修学旅行中に集団食中毒で搬送されたニュースもあります。